⑨安全の確認と合図、警音器の使用、進路変更等、追い越し・行き違い【運転免許学科試験対策】
周りの交通に自分の意思を伝え、安全に進路を変えたり追い越したりするためのルールを学びます。合図の時期、警音器、灯火、進路変更、追越し、道路外への出入りなどを、条文に沿って確認していきます。
合図
車両(自転車以外の軽車両を除く。次項及び第四項において同じ。)の運転者は、左折し、右折し、転回し、徐行し、停止し、後退し、又は同一方向に進行しながら進路を変えるときは、手、方向指示器又は灯火により合図をし、かつ、これらの行為が終わるまで当該合図を継続しなければならない。
左折・右折・転回・徐行・停止・後退・進路変更のときは、手・方向指示器・灯火で合図をし、その行為が終わるまで継続します。
合図を行う時期と方法は、道路交通法施行令第21条第1項が次の表のとおり定めています。
法第五十三条第一項に規定する合図を行う時期及び合図の方法は、次の表に掲げるとおりとする。
合図を行う場合 | 合図を行う時期 | 合図の方法
左折するとき。 | その行為をしようとする地点(交差点においてその行為をする場合にあつては、当該交差点の手前の側端)から三十メートル手前の地点に達したとき。 | 左腕を車体の左側の外に出して水平に伸ばし、若しくは右腕を車体の右側の外に出して肘を垂直に上に曲げること、又は左側の方向指示器を操作すること。
同一方向に進行しながら進路を左方に変えるとき。 | その行為をしようとする時の三秒前のとき。
右折し、又は転回するとき。 | その行為をしようとする地点(交差点において右折する場合にあつては、当該交差点の手前の側端)から三十メートル手前の地点に達したとき。 | 右腕を車体の右側の外に出して水平に伸ばし、若しくは左腕を車体の左側の外に出して肘を垂直に上に曲げること、又は右側の方向指示器を操作すること。
同一方向に進行しながら進路を右方に変えるとき。 | その行為をしようとする時の三秒前のとき。
徐行し、又は停止するとき。 | その行為をしようとするとき。 | 腕を車体の外に出して斜め下に伸ばすこと、又は車両の保安基準に関する規定若しくはトロリーバスの保安基準に関する規定により設けられる制動灯をつけること。
後退するとき。 | その行為をしようとするとき。 | 腕を車体の外に出して斜め下に伸ばし、かつ、手のひらを後ろに向けてその腕を前後に動かすこと、又は車両の保安基準に関する規定に定める後退灯を備える自動車にあつてはその後退灯を、トロリーバスにあつてはトロリーバスの保安基準に関する規定により設けられる後退灯を、それぞれつけること。
ポイントは、左折・右折・転回は30メートル手前、進路変更は3秒前です。徐行・停止・後退は、その行為をしようとするときです。
車両の運転者は、第一項又は第二項に規定する行為を終わつたときは、当該合図をやめなければならないものとし、また、これらの規定に規定する合図に係る行為をしないのにかかわらず、当該合図をしてはならない。
行為が終わったら合図をやめます。また、その行為をしないのに合図をしてはいけません。
警音器の使用
車両等(自転車以外の軽車両を除く。以下この条において同じ。)の運転者は、次の各号に掲げる場合においては、警音器を鳴らさなければならない。
- 左右の見とおしのきかない交差点、見とおしのきかない道路のまがりかど又は見とおしのきかない上り坂の頂上で道路標識等により指定された場所を通行しようとするとき。
- 山地部の道路その他曲折が多い道路について道路標識等により指定された区間における左右の見とおしのきかない交差点、見とおしのきかない道路のまがりかど又は見とおしのきかない上り坂の頂上を通行しようとするとき。
車両等の運転者は、法令の規定により警音器を鳴らさなければならないこととされている場合を除き、警音器を鳴らしてはならない。ただし、危険を防止するためやむを得ないときは、この限りでない。
警音器を鳴らす義務があるのは、標識等で指定された場所を通るときです。それ以外は、危険を防止するためやむを得ないときを除き、鳴らしてはいけません。
灯火
車両等は、夜間(日没時から日出時までの時間をいう。以下この条及び第六十三条の九第二項において同じ。)、道路にあるときは、政令で定めるところにより、前照灯、車幅灯、尾灯その他の灯火をつけなければならない。政令で定める場合においては、夜間以外の時間にあつても、同様とする。
車両等が、夜間(前項後段の場合を含む。)、他の車両等と行き違う場合又は他の車両等の直後を進行する場合において、他の車両等の交通を妨げるおそれがあるときは、車両等の運転者は、政令で定めるところにより、灯火を消し、灯火の光度を減ずる等灯火を操作しなければならない。
夜間は前照灯などをつけます。他の車と行き違うときや、他の車の直後を進むときは、相手の交通を妨げるおそれがあれば、灯火を消すか光度を減らすなど、操作します。
進路の変更
車両は、みだりにその進路を変更してはならない。
車両は、進路を変更した場合にその変更した後の進路と同一の進路を後方から進行してくる車両等の速度又は方向を急に変更させることとなるおそれがあるときは、進路を変更してはならない。
車両は、車両通行帯を通行している場合において、その車両通行帯が当該車両通行帯を通行している車両の進路の変更の禁止を表示する道路標示によつて区画されているときは、次に掲げる場合を除き、その道路標示をこえて進路を変更してはならない。
進路変更は、みだりにしてはいけません。進路変更の禁止を表示する道路標示(「進路変更禁止」の道路標示)で区画された車両通行帯では、一定の場合を除き、その標示を越えて進路を変更できません。
追越し
追越し 車両が他の車両等に追い付いた場合において、その進路を変えてその追い付いた車両等の側方を通過し、かつ、当該車両等の前方に出ることをいう。
車両は、他の車両を追い越そうとするときは、その追い越されようとする車両(以下この節において「前車」という。)の右側を通行しなければならない。
追い越しは、前の車の右側を通ります。例外があります。
車両は、他の車両を追い越そうとする場合において、前車が第二十五条第二項又は第三十四条第二項若しくは第四項の規定により道路の中央又は右側端に寄つて通行しているときは、前項の規定にかかわらず、その左側を通行しなければならない。
車両は、路面電車を追い越そうとするときは、当該車両が追いついた路面電車の左側を通行しなければならない。ただし、軌道が道路の左側端に寄つて設けられているときは、この限りでない。
前の車が右折のために道路の中央(一方通行では右端)に寄っているときは、その左側を通ります。路面電車は、軌道が道路の左端に寄っている場合を除き、その左側を通って追い越します。
後車は、前車が他の自動車又はトロリーバスを追い越そうとしているときは、追越しを始めてはならない。
追越しを禁止する場所
車両は、道路標識等により追越しが禁止されている道路の部分及び次に掲げるその他の道路の部分においては、他の車両(特定小型原動機付自転車等を除く。)を追い越すため、進路を変更し、又は前車の側方を通過してはならない。
- 道路の曲がり角付近、上り坂の頂上付近又は勾配の急な下り坂
- トンネル(車両通行帯の設けられた道路以外の道路の部分に限る。)
- 交差点(当該車両が第三十六条第二項に規定する優先道路を通行している場合における当該優先道路にある交差点を除く。)、踏切、横断歩道又は自転車横断帯及びこれらの手前の側端から前に三十メートル以内の部分
このほか、標識等で追越しが禁止されている場所でも、追い越しはできません。トンネルが禁止場所に当たるのは、車両通行帯の設けられた道路以外の道路の部分の場合です。
道路外に出る場合と、横断・転回・後退
車両は、道路外に出るため左折するときは、あらかじめその前からできる限り道路の左側端に寄り、かつ、徐行しなければならない。
車両(特定小型原動機付自転車等及びトロリーバスを除く。)は、道路外に出るため右折するときは、あらかじめその前からできる限り道路の中央(当該道路が一方通行となつているときは、当該道路の右側端)に寄り、かつ、徐行しなければならない。
道路沿いの施設などに出るために左折するときは、前もって道路の左端に寄り、徐行します。右折するときは、前もって道路の中央(一方通行では右端)に寄り、徐行します。
車両は、歩行者又は他の車両等の正常な交通を妨害するおそれがあるときは、道路外の施設若しくは場所に出入するための左折若しくは右折をし、横断し、転回し、又は後退してはならない。
歩行者や他の車の正常な交通を妨げるおそれがあるときは、道路外への右左折・横断・転回・後退をしてはいけません。
車両は、法令の規定若しくは警察官の命令により、又は危険を防止するため、停止し、若しくは停止しようとして徐行している車両等又はこれらに続いて停止し、若しくは徐行している車両等に追いついたときは、その前方にある車両等の側方を通過して当該車両等の前方に割り込み、又はその前方を横切つてはならない。
停止しようとして徐行している車に追いついたときは、その前に割り込んだり、前を横切ったりしてはいけません。
行き違い
対向車との行き違いについて、ここで引いた条文の中には、坂道や狭い道での譲り合い(たとえば、上り坂では下りの車が譲るなど)の具体的な規定は含まれていません。そうした場面の譲り合いは、運転者としての心得(交通の方法に関する教則)として学びます。夜間の行き違いで灯火を操作する義務は、上の道路交通法第52条第2項のとおりです。
この単元のポイント
- 左折・右折・転回・徐行・停止・後退・進路変更のときは合図をし、行為が終わるまで続ける。行為をしないのに合図をしてはならない
- 合図の時期は、左折・右折・転回は30メートル手前、進路変更は3秒前、徐行・停止・後退はその行為をしようとするとき
- 警音器は、標識等で指定された場所(見通しのきかない交差点・曲がり角・上り坂の頂上など)を通るときは鳴らす義務がある。それ以外は、危険を防止するためやむを得ない場合を除き鳴らさない
- 夜間は灯火をつける。行き違いや直後を進むときは、相手の交通を妨げるおそれがあれば灯火を操作する
- 追越しは前の車の右側を通る。前の車が右折のため中央(一方通行では右端)に寄っているときは左側。路面電車は原則左側
- 前の車が他の自動車を追い越そうとしているときは、追越しを始めない
- 追越し禁止の場所:標識等で禁止された場所、曲がり角付近・上り坂の頂上付近・急な下り坂、車両通行帯のない道路のトンネル、交差点・踏切・横断歩道等とその手前30メートル以内
- 道路外に出るための左折・右折は、前もって道路の端・中央に寄り、徐行する。他の交通を妨げるおそれがあるときは、右左折・横断・転回・後退をしない
条文の全文は条文データベースで確認できます。
次の「確認テスト」で、この単元の内容がしっかり理解できているか確認してみましょう。
