第二段階 ⑩⑭⑮自動車の保管管理・交通事故のとき・所有者等の心得と保険制度【運転免許学科試験対策】
自動車を持つ人・運転する人の法的な責任を学びます。事故を起こしたときにすべきこと、自動車を保管する場所の決まり、そして万一の被害者を守るための保険制度(自賠責保険)を、条文に沿って確認します。
交通事故のときの措置
交通事故があつたときは、当該交通事故に係る車両等の運転者その他の乗務員(以下この節において「運転者等」という。)は、直ちに車両等の運転を停止して、負傷者を救護し、道路における危険を防止する等必要な措置を講じなければならない。この場合において、当該車両等の運転者(運転者が死亡し、又は負傷したためやむを得ないときは、その他の乗務員。次項において同じ。)は、警察官が現場にいるときは当該警察官に、警察官が現場にいないときは直ちに最寄りの警察署(派出所又は駐在所を含む。同項において同じ。)の警察官に当該交通事故が発生した日時及び場所、当該交通事故における死傷者の数及び負傷者の負傷の程度並びに損壊した物及びその損壊の程度、当該交通事故に係る車両等の積載物並びに当該交通事故について講じた措置(第七十五条の二十三第一項及び第三項において「交通事故発生日時等」という。)を報告しなければならない。
交通事故を起こしたら、運転者は直ちに運転を停止し、負傷者を救護し、道路における危険を防止する等の措置をとります。そのうえで、警察官に報告します(警察官が現場にいないときは、直ちに最寄りの警察署の警察官に)。
報告する内容は、事故の日時・場所、死傷者の数と負傷の程度、損壊した物とその程度、積載物、そして事故について講じた措置です。負傷者がいない物損事故でも、報告は必要です。
前項後段の規定により報告を受けた最寄りの警察署の警察官は、負傷者を救護し、又は道路における危険を防止するため必要があると認めるときは、当該報告をした運転者に対し、警察官が現場に到着するまで現場を去つてはならない旨を命ずることができる。
警察官は、必要があると認めるときは、警察官が現場に到着するまで現場を去ってはならないと命ずることができます。
緊急自動車若しくは傷病者を運搬中の車両又は乗合自動車、トロリーバス若しくは路面電車で当該業務に従事中のものの運転者は、当該業務のため引き続き当該車両等を運転する必要があるときは、第一項の規定にかかわらず、その他の乗務員に第一項前段に規定する措置を講じさせ、又は同項後段に規定する報告をさせて、当該車両等の運転を継続することができる。
救護義務に違反した場合
車両等(軽車両を除く。以下この項において同じ。)の運転者が、当該車両等の交通による人の死傷があつた場合において、第七十二条(交通事故の場合の措置)第一項前段の規定に違反したときは、五年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。
前項の場合において、同項の人の死傷が当該運転者の運転に起因するものであるときは、十年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する。
人の死傷があった場合に救護義務に違反すると罰せられます。その死傷が運転に起因するときは、さらに重い罰則(いわゆるひき逃げ)です。
自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)
自動車は、これについてこの法律で定める自動車損害賠償責任保険(以下「責任保険」という。)又は自動車損害賠償責任共済(以下「責任共済」という。)の契約が締結されているものでなければ、運行の用に供してはならない。
自動車は、責任保険または責任共済の契約が締結されていなければ、運行の用に供することができません。強制加入の保険です。
自己のために自動車を運行の用に供する者は、その運行によつて他人の生命又は身体を害したときは、これによつて生じた損害を賠償する責に任ずる。ただし、自己及び運転者が自動車の運行に関し注意を怠らなかつたこと、被害者又は運転者以外の第三者に故意又は過失があつたこと並びに自動車に構造上の欠陥又は機能の障害がなかつたことを証明したときは、この限りでない。
自己のために自動車を運行の用に供する人は、その運行によって他人の生命または身体を害したときは、損害を賠償する責任を負います。ただし、自分と運転者が注意を怠らなかったことなどを証明したときは責任を負いません。
第三条の規定による保有者の損害賠償の責任が発生したときは、被害者は、政令で定めるところにより、保険会社に対し、保険金額の限度において、損害賠償額の支払をなすべきことを請求することができる。
被害者は、保険会社に対して、保険金額の限度で、損害賠償額の支払を直接請求できます。
自動車の保管場所
自動車の保有者は、道路上の場所以外の場所において、当該自動車の保管場所(自動車の使用の本拠の位置との間の距離その他の事項について政令で定める要件を備えるものに限る。第十一条第一項を除き、以下同じ。)を確保しなければならない。
何人も、道路上の場所を自動車の保管場所として使用してはならない。
自動車の保有者は、道路上以外の場所に保管場所を確保しなければなりません。道路上の場所を保管場所として使用することは禁止です。
何人も、次の各号に掲げる行為は、してはならない。
- 自動車が道路上の同一の場所に引き続き十二時間以上駐車することとなるような行為
- 自動車が夜間(日没時から日出時までの時間をいう。)に道路上の同一の場所に引き続き八時間以上駐車することとなるような行為
昼間は12時間以上、夜間は8時間以上、道路上の同じ場所に引き続き駐車することとなるような行為が禁止されています。
この単元のポイント
- 交通事故を起こしたら、直ちに運転を停止し、負傷者を救護し、道路における危険を防止する。警察官に報告する(物損事故でも報告が必要)
- 報告する内容は、日時・場所、死傷者の数と負傷の程度、損壊した物とその程度、積載物、講じた措置
- 警察官は、現場に到着するまで現場を去らないよう命ずることができる
- 人の死傷があったのに救護義務に違反すると罰せられる。運転に起因するときは、さらに重い罰則
- 自動車は、責任保険(共済)の契約が締結されていなければ運行できない
- 運行供用者は、運行によって他人の生命・身体を害したときは損害賠償責任を負う(財物の損害は対象外)
- 被害者は保険会社に対して、損害賠償額の支払を直接請求できる
- 自動車の保有者は、道路上以外に保管場所を確保する。道路を保管場所として使うことは禁止。昼間12時間以上・夜間8時間以上の継続駐車となる行為も禁止
条文の全文は条文データベースで確認できます。
次の「確認テスト」で、この単元の内容がしっかり理解できているか確認してみましょう。
