タコの心臓が3つある理由

トリビアヤマネコ
トリ先生、タコって心臓3つあるって聞いたんやけど、ホンマなん?

トリ先生
本当だよ。しかも3つの心臓には、それぞれちゃんと違う役割があるんだ。
2つは「エラ専用」、1つは「全身用」

トリ先生
タコには「鰓心臓(さいしんぞう)」と呼ばれる心臓が2つあって、それぞれ左右のエラに血液を送り込み、酸素を取り込む役目を担ってる。そしてもう1つ「体心臓」が、酸素を含んだ血液を全身に送り出してるんだ。

トリビアヤマネコ
エラ専用のポンプが2個、全身用が1個っちゅうことか。

トリ先生
その通り。タコの血液は酸素を運ぶ効率があまり良くないんだ(後で話すけど、色にも理由がある)。だから、心臓を分業させて効率よく循環させてるんだよ。
血の色が青いのにも理由がある

トリ先生
タコの血は赤じゃなく青い。人間の血が赤いのは、酸素を運ぶ「ヘモグロビン」に鉄が含まれてるからだけど、タコの血は「ヘモシアニン」という銅を含む物質が酸素を運んでる。銅は酸素と結びつくと青くなるんだ。

トリビアヤマネコ
鉄か銅かの違いで、赤にも青にもなるんやな。

トリ先生
ただしヘモシアニンは、ヘモグロビンほど酸素を効率よく運べない。冷たく酸素の薄い深海のような環境に適応した結果とも言われてるけど、効率の悪さを補うために心臓を3つに分けて対応してる、という面もあるんだよ。
泳ぐと心臓が止まる、という弱点も
- タコが泳ぐために体を縮めると、体心臓が圧迫されて一時的に止まってしまうことが知られている
- そのため長時間泳ぎ続けるのが苦手で、タコは基本的に海底を歩くように移動する
- 3つの心臓というユニークな構造は、酸素運搬効率の低さを補う一方で、泳ぐことには不向きな体を作っている

トリビアヤマネコ
心臓3つも持っとるのに、泳ぐの苦手なんは意外やな。

トリ先生
そうなんだ。タコの体は、酸素の少ない環境に適応するために心臓を増やした一方で、その代償に泳ぐ能力を犠牲にした——なかなか興味深い進化のトレードオフなんだよ。
