ペンギンが飛ぶのをやめた進化の理由

トリビアヤマネコ
トリ先生、ペンギンって鳥やのになんで飛ばへんの?先生の仲間やのに。

トリ先生
耳が痛い質問だね……。だけどあれは「飛べなくなった」んじゃなくて、「飛ぶのをやめて別の能力を選んだ」というのが正しいんだ。
空を飛ぶ翼を「水中を飛ぶ」翼に変えた

トリ先生
ペンギンの翼は、空を飛ぶための軽くて大きな翼から、硬くて短いフリッパー(ひれ状の翼)に進化してる。これは鳥類の翼としては異例の変化だけど、水中を羽ばたくように泳ぐには、この硬い形の方が圧倒的に効率がいいんだ。

トリビアヤマネコ
空飛ぶんやのうて、水ん中飛んどるってことか。

トリ先生
いい表現だね。実際、ペンギンが海中を泳ぐ姿は、鳥が空を飛ぶ動きとよく似てる。翼の使い道を、空から水中に切り替えたんだよ。
なぜ「飛ぶ」より「泳ぐ」を選んだのか

トリ先生
ペンギンの祖先が暮らしてた南半球の海には、当時、魚を専門に狙う大型の海生哺乳類の競合が少なかったと考えられてる。空を飛んで獲物を探すより、海に潜って直接魚を追いかける方が、その環境では有利だったんだ。

トリビアヤマネコ
ライバル少ない方に賭けたっちゅうことやな。

トリ先生
飛ぶための軽い骨や大きな翼は、潜水にはむしろ邪魔になる。骨を詰まらせて重くし、翼を短く硬くすることで、深く長く潜れる体に作り替えていったんだよ。
飛べない代わりに手に入れた潜水能力
- 皇帝ペンギンは水深500メートル以上、20分以上潜ることができる
- 骨の密度を高くすることで、浮力を抑えて潜水しやすくしている
- 陸上での歩き方がぎこちないのも、潜水に特化した体の構造とのトレードオフ

トリビアヤマネコ
陸でヨタヨタしとるんも、海で泳ぐためやったんやな。

トリ先生
そういうこと。ペンギンは「飛べなくなった気の毒な鳥」じゃなく、「飛ぶ能力を潜水能力に交換した鳥」と言った方が正確なんだよ。
