醤油と味噌、同じ原料からどう枝分かれしたのか

トリビアヤマネコ
トリ先生、醤油と味噌って原料ほぼ同じやのに、なんで片方は液体で片方はペーストなん?

トリ先生
いいとこに目をつけたね。実はあの二つ、もともと同じ「醤(ひしお)」という発酵食品から枝分かれした、兄弟みたいなものなんだ。
すべての始まりは「醤(ひしお)」

トリ先生
古代の日本には、穀物や魚介、大豆を塩漬けにして発酵させた「醤」という保存食があった。大豆で作る「穀醤(こくびしお)」が、やがて今の味噌の原型になる。味噌は、この発酵させた大豆の「もろみ」そのものを、粒々の食感を残したペーストとして食べる形で発展したんだ。
味噌樽の底にたまった液体が「醤油」になった

トリビアヤマネコ
ほな、醤油はどこから出てきたん?

トリ先生
味噌を仕込む樽の底には、発酵の過程でにじみ出た茶色い液体がたまる。これが「たまり」と呼ばれるもので、最初は味噌作りの副産物にすぎなかった。だけど、これがとても風味豊かだったから、次第に単独の調味料として使われるようになったんだ。

トリ先生
室町〜安土桃山時代にかけて、大豆に加えて小麦を多めに使う製法が確立され、江戸時代には香り高い「濃口醤油」が江戸で、まろやかな「薄口醤油」が関西で発展した。小麦の比率を増やしたことで、味噌よりも軽やかで香ばしい風味に変わっていったんだよ。
同じ祖先を持つのに、なぜ姿がこんなに違うのか
- 味噌:大豆の粒感を残したペースト状。そのまま「食べる」発酵食品。
- 醤油:小麦の比率を増やし、濾すことで液体に。「かける・つける」調味料。

トリビアヤマネコ
同じ「醤」から始まったのに、片方は「食べる」道、もう片方は「香りだけ取り出す」道に分かれたっちゅうことか。

トリ先生
そういうこと。これも一種の食の進化と言えるかもしれないね。
